2021年3月23日の報告です。2020年7月に下されたSchrems IIの決定は非常に大きな影響を与えています。ほぼ半年間、専門家の間の議論はデータの越境移転に関するものに終始していました。欧州議会は欧州委員会に対して越境移転を可能とするための基準の明確化を要求するとともに、GDPR違反の苦情を一向に処理しないアイルランドの監督機関に強烈な非難を浴びせています。日本では中国が政府によるデータへのアクセスを行うと大問題になっていますが、欧州ではアメリカがデータへのアクセスを合法的に行える法律を持っていると大問題になっています。日本はアメリカに対して沈黙を守り、欧州は中国に対して沈黙しています。その一方で、大規模監視を行っているイギリスには十分性認定を与えています。データ・プライバシーとは個人の権利と自由を保護するものだという理想と国益との間で揺れ動く世界が垣間見えます。


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